奨学会設立の経緯

昭和28年(1953年)に創業した不二電機工業株式会社は、母子家庭の子弟の優先採用を方針としました。当時は勉強がしたくても、経済的事情から中学卒業と同時に社会に出て働く人たちが多かった時代であります。

そこで夜間高校への進学を条件に採用し、社会奨学金制度を設け卒業後も本人の希望に応じて大学への進学も支援して参りました。

当初は学校の時間に合わせて会社の始業・就業時間を決めていたほどでありますが、時代の変化とともに世の中も安定し、母子家庭も含めほとんどの人が高校の過程を終えるようになったことから、昭和51年(1976年)11月に一般学生を対象とした給費生制度を新しく発足させました。

これは、滋賀県在住並びに滋賀県出身の高校生、大学生の中から毎月1名、年間12名の給費生を選び返済不要、無拘束の奨学金として1年間給付するものであり、今までに215名の皆さんに給付してまいりました。

給費生の皆さんには、年1回教養講座への参加をお願いしておりました。これには社長以下、役員と労働組合の3役の人たちが出席し、給費生の皆さんとともに勉強の場をもってまいりました。その年、その年のテーマについて真剣に討論してきた結果、この教養講座は給費生の皆さんにとっていろいろな面でプラスになったことと確信しております。

以上のような経緯を踏まえ、不二電機工業株式会社の株式公開を機に、平成7年にそれまで企業内の運営であった給費生制度を改め、株式及び基金の寄贈により奨学財団を設立し、公益のものとして運営することになりました。将来の滋賀県を支える高校生の皆さんを経済的に援助し、その修学の意欲高揚を図ろうとするものであります。